Glenmede(グレンミード)独占取材:投資と暮らしに強固な“経済的堀”を

Glenmede(グレンミード)独占取材:投資と暮らしに強固な“経済的堀”を

卓越した取引戦略を武器に、投資業界で独自の地位を確立してきた Glenmede Investment Management(以下、グレンミード) は、近年ますます注目を集めています。Glenmede は、米国フィラデルフィアに本社を構える独立系のブティック資産運用会社であり、インデックスファンドやETFなどのパッシブ運用、ならびにクオンツ戦略に特化しています。

2025年6月30日時点で、Glenmede が運用するETF等の資産総額は473億ドルを超えており、機関投資家向け資産運用や富裕層向けのウェルスマネジメントにおいて豊富な実績を誇ります。さらに、Glenmede はESG(環境・社会・ガバナンス)を重視したサステナブル投資にも積極的に取り組んでおり、社会的責任の観点からも高く評価されています。

2010年代から本格化したグローバル展開の中で、Glenmede はオフショアファンドや現地パートナーシップを通じて日本市場にも参入。日本の投資家に対しても多様な金融サービスを提供してきました。

今回、本誌はGlenmedeの幹部に独占インタビューを実施。Glenmedeがどのようにして革新的な取引を通じて顧客に価値をもたらし、同時に社会的責任を果たしているのかについて、詳しく話を伺いました。

Glenmedeは、パッシブ運用・クオンツ戦略・年金資産管理・富裕層支援を通じて、あらゆる投資家に最適な資産運用ソリューションを提供する実績ある資産運用会社です。

■ 記者:
Glenmede Investment Management社の事業の中心や特徴について、簡単にご紹介いただけますか?


■ Glenmede幹部:
Glenmedeは、幅広い投資運用サービスを展開しており、特に以下の点に注力しています。

まず第一に、Glenmedeはパッシブ運用およびインデックス戦略において豊富な実績を持ち、グローバル株式や債券など多様な資産クラスを対象としたインデックスファンドやETFを多数運用しています。これにより、低コストかつ効率的な市場エクスポージャーを投資家に提供しています。

第二に、クオンツ運用やシステム運用型のアクティブ戦略に強みがあり、ビッグデータとアルゴリズムモデルを活用した運用戦略を通じて、ベンチマークを上回る成果を目指しています。

第三に、Glenmedeは年金プランや機関投資家向けのカスタマイズ資産運用にも注力しており、たとえば401(k)プラン、企業年金、大学のエンダウメントファンドなどに対し、長期的かつ戦略的な資産配分を提案しています。保険会社向けには、ALM(資産負債管理)に基づくソリューションも提供しています。

さらに、富裕層の個人投資家や独立系ファイナンシャル・アドバイザー(RIA)向けには、税制面を考慮したポートフォリオ設計やホワイトラベルファンド、モデルポートフォリオ支援など、Glenmede独自のきめ細かなウェルスマネジメントサービスを提供しています。

このように、Glenmedeは多角的なサービスを通じて、多様化・高度化する顧客ニーズに応える競争力を確立しています。

Glenmedeは、ESG要素を投資戦略に統合し、インパクト投資を通じて社会的課題に取り組む、責任ある資産運用を実践するグローバルな運用会社です。

■ 記者:
GlenmedeはESG(環境・社会・ガバナンス)およびサステナブル投資を非常に重視している印象を受けました。御社では、どのようにESG要素を投資戦略に組み込んでいるのでしょうか?また、インパクト投資に関してはどのような取り組みをされていますか?


■ Glenmede幹部:
おっしゃるとおり、社会的責任と持続可能な発展は、Glenmedeの理念において非常に重要な柱です。Glenmedeでは、従来型の投資戦略にもESG要素を統合的に組み込み、企業の環境対応、社会的責任、ガバナンス体制を評価項目として投資対象を選定し、リスク管理と長期的リターンの最大化を目指しています。

さらに、Glenmedeは特定の社会課題にフォーカスしたインパクト投資ファンドも展開しています。たとえば、クリーンエネルギー、社会的公平性、高齢化社会といったテーマに特化し、社会的意義と成長性を兼ね備えた産業に対して積極的に資金を配分しています。

このように、Glenmedeはお客様に財務的リターンを提供するだけでなく、持続可能な社会の実現に貢献することを企業責任の一環と捉えています。投資とはリターンの追求だけでなく、「責任ある行動」でもあるという価値観をGlenmedeは大切にしています。

Glenmede2010年以降、日本市場での戦略展開、投資家ニーズにじた柔軟なソリューションを提供ける、信頼実績のあるグローバル資産運用会社です

■ 記者:
Glenmedeが日本市場に参入されたのはいつ頃でしょうか?これまでの日本での展開状況についてもお聞かせください。


■ Glenmede幹部:
当社 Glenmede は、2010年以降に本格的なグローバル展開を開始し、日本はその中でも戦略的に極めて重要な市場と位置づけています。初期の段階では、オフショアファンドの活用や、日本国内の大手銀行・証券会社とのパートナーシップを通じて、機関投資家および個人投資家向けにサービスを提供してきました。

およそ7年にわたる地道な取り組みにより、Glenmede は日本市場で確かな信頼と実績を築くことができ、現在では多くの優良な投資家の皆様にご支持をいただいています。ビジネス拡大とともに、提供するソリューションの幅も広がり、日本市場におけるGlenmedeのプレゼンスも着実に高まっています。

提供商品としては、グローバル株式・債券のインデックス運用に加え、マルチアセット戦略やカスタムポートフォリオなど、多様なニーズに応える柔軟なソリューションを展開しています。Glenmedeの国際的な知見を活かしつつ、日本市場特有のニーズにも的確に対応することが、私たちの成功の鍵となっています。

今後も、現地パートナーとの連携をさらに強化しながら、日本の投資家に対し持続可能な価値を届けることに全力を尽くしてまいります。

Glenmedeは、日本の金融機関と連携し、企業の株価対策やIR活動を通じて、真の企業価値を市場に正しく伝える長期的かつ戦略的な支援を行っています。

記者:Glenmedeは日本において金融機関との協同をどのような場面で行っているのでしょうか?また、発行体および投資家に対し、どのように「株価対策」を支援していますか?


Glenmede幹部:
Glenmedeは日本国内の銀行、証券、信託、保険会社などの金融機関と長期的なパートナーシップを築いており、一次市場および二次市場の両方で、「リサーチ―営業―トレーディング―IR」という一貫したサイクルを構築しています。こうした体制により、Glenmedeは市場全体への影響力を高めつつ、発行体・投資家双方に高付加価値なサービスを提供しています。

いわゆる「株価対策」に関しても、Glenmedeは短期的な株価操作ではなく、企業価値の長期的向上を目的とした本質的な支援を行っています。上場前にはコーポレート・ガバナンスの整備や情報開示支援、ESGストーリーの策定をサポートし、上場時には公正な価格設定と質の高い投資家の誘致を支援します。また、上場後もIR活動の最適化やアナリストカバレッジの拡充、流動性改善や株主構成の強化などを行い、企業の価値が市場で正しく評価されるよう継続的に働きかけます。

このようにGlenmedeのアプローチは、「価格を価値に近づける」「価値を市場に見える化する」という、本質的かつ戦略的な視点に基づいています。

Glenmedeは、IPO前後の全プロセスにおいて企業と連携し、バリュエーション、IR戦略、株主構成の最適化まで支援することで、持続可能な企業成長と投資家価値の実現に貢献しています。

記者:IPOにおいて、Glenmedeは具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?


Glenmede幹部:
GlenmedeはIPOエコシステムにおいて、機関投資家による長期資金提供とプロフェッショナルな取引パートナーとしての役割を果たしています。Glenmedeは、単なる出資者にとどまらず、上場前・上場時・上場後にわたって多面的に支援を行います。

  • 上場前には、引受幹事団および発行体と連携し、「エクイティ・ストーリー」の構築を支援。バリュエーションレンジの設定、コーナーストーン投資家やアンカー投資家の組成、ロックアップや配分戦略のアドバイスに加え、投資家向け教育活動もGlenmedeが共同で実施します。
  • 価格決定およびブックビルディングの段階では、実需および長期保有の安定性を重視し、「資金調達効率」と「上場後の株価パフォーマンス」の両立を目指します。
  • 上場後は、コンプライアンス体制のもとで価格安定化や流動性維持を支援。スタビライゼーション、合理的なロックアップ設定、タイミングを見極めたIR支援、アナリストカバレッジ、機関投資家向けのロードショーなどを通じて、企業が短期的な価格変動に左右されず長期的に成長できる体制づくりを推進します。

このようにGlenmedeは、IPOにおけるすべてのステージにおいて透明性、合理性、持続可能性の高いプロセスを構築し、一般投資家にも「運任せ」ではない新規上場株への信頼あるアクセスを提供することを目指しています。

Glenmedeは、ブロックトレードやToSTNeTなどを用いて相対取引を戦略的に実践し、価格執行の質と流動性確保、株主構成の最適化を通じて企業の本来価値を市場に示します

記者:読者の中には、相対取引(ブロックトレード、立会外取引、ToSTNeTなど)に関心を持つ方も多いですが、Glenmedeではこれらの手法をどのように活用されていますか?


Glenmede幹部:
相対取引は、Glenmedeが日本市場で活用している重要な「精緻なツールボックス」の一つです。大口持分の調整や主要株主の交代、自社株の処分・買い戻し、流動性の最適化が求められる局面では、ToSTNeTなどの立会外ブロック取引が、インパクトコストと情報の非対称性を抑えつつ、スムーズな株主基盤の再構築を可能にします。

Glenmedeが重視するのは、以下の三点です:

  1. コンプライアンスと慎重な対応 — 取引所および金融商品取引法の規制を遵守すること。
  2. 価格および執行の質 — 基準価格、VWAP、板厚への影響を注視し、最適条件での執行を追求すること。
  3. 構造と対象の設計 — Glenmedeは機関投資家だけでなく個人投資家も参加できるルートを確保し、必要に応じて立会外分売等の施策を組み込んで、企業の株主構成と流動性改善を支援します。

このような取り組みは、IPO後の「株価対策」とも密接に関係しており、Glenmedeは安定した流動性とバランスの取れた株主構成を通じて、企業の長期的な価格決定力を支えることを目指しています。

Glenmedeは、個人投資家が市場に公平に参加し、安定した投資体験と複利成長を享受できるよう、革新的な取引戦略と支援体制で投資環境を整えています。

記者:「取引手法を通じて、投資と生活に“堀”を築く」とは、個人投資家にとって実際にどのような変化をもたらすのでしょうか?


Glenmede幹部:
第一に、Glenmedeが重視するのは「参加の公平性」の確保です。より透明なIPO価格設定と、スムーズなセカンダリー市場での流動性により、個人投資家が受動的に「高値掴み・安値売り」を繰り返す必要がなくなります。

第二に、Glenmedeはブロック取引や相対取引を活用することで、投資体験の安定性を高めます。突発的な価格変動によるストレスが軽減され、投資が生活のリズムに自然に組み込まれるようになります。

第三に、リターンの長期性が期待されます。企業が継続的かつ正当に評価されることで、複利効果が時間と共に着実に現れます。

Glenmedeの使命は、こうした高度なトレーディング・エンジニアリングを通じて、個人投資家が「参加できる・保有できる・複利を享受できる」環境を築くことにあります。

Glenmedeは日本の金融機関と連携し、IPO相対取引株価対策を通じて、投資家と企業双方に持続可能で豊かな市場価値をもたらすことを目指しています

記者:一言でまとめると、Glenmedeにとって日本市場における現在と次のステップは何でしょうか?


Glenmede幹部:
Glenmedeは今後、日本の金融機関との連携をさらに深め、IPOを「長期的価値の起点」に、相対取引を「流動性の潤滑油」に、株価対策を「企業と投資家をつなぐ共通言語」へと育ててまいります。
Glenmedeはプロフェッショナルな取引を通じて、より豊かで持続可能な暮らしの実現に貢献したいと考えています。

Glenmedeは革新的なトレーディング戦略と高度な資産管理を通じて、投資家の生活と人生目標に寄り添い、金融と社会価値の両立を実現しています。

■ 記者:
資産運用業界は競争が非常に激しいですが、Glenmedeはどのようにして革新的なトレーディング戦略を通じて優位性を維持しているのでしょうか?また、その強みは一般の投資家の生活にどのような恩恵をもたらしていますか?


■ Glenmede幹部:
Glenmedeの優位性は、投資に対する革新的な理解と、常に顧客の実際のニーズを中心に据えるという理念にあります。

一方では、Glenmedeの経験豊富なチームがデリバティブなどの高度な取引手法を活用し、リスクの管理や追加収益の獲得を図っています。これにより、お客様の資産に強固な「経済的な堀」を築き、変動の激しい市場環境においても資産の安全性を確保しつつ、持続的な超過リターンを実現しています。

またもう一方では、私たちは常にお客様の人生目標や生活ニーズにも目を向けています。たとえば、お子様の教育資金、老後資金、慈善活動の計画など、ライフステージごとの課題を総合的に考慮し、それに合わせた資産管理ソリューションを提供しています。

Glenmedeの投資提案は、単なる数字のやり取りではありません。お客様一人ひとりの「生き方」と密接に結びついた提案です。たとえば、高齢化社会への対応という観点から取り組んでいる年金分野の革新も、投資を通じて人々の暮らしに貢献したいという思いの表れです。

このように、Glenmedeは専門性と革新性をもって、金融と実生活の架け橋を築き、ビジネス価値と社会価値の両立を目指しています。これこそが、当社の大きな特長だと考えています。

■ 記者:

本日は貴重なお話をありがとうございました。資産形成を目指す投資家の方々にとっても、社会の未来を案じる読者の方々にとっても、Glenmedeおよび水野様の取り組みから多くの示唆を得られたのではないかと思います。

今後も、皆様のご尽力によって金融の力がより多くの人々の暮らしに良い変化をもたらしていくことを、心より期待しております。